2018年1月から放送が開始されている、京都アニメーション制作の「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の全話の感想まとめです。ネタバレを含みますので、ご注意ください。
「 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」とは
京都アニメーションが2018年1月から放送するアニメで、暁佳奈さんのライトノベルが原作になっています。「自動手記人形」と呼ばれる代筆屋の少女を中心に描かれる群像劇で、第5回京都アニメーション対象受賞作品です。PVは合計で400万回再生に達し、京都アニメーション史上最高の作品と言われています。
ストーリー
想いを綴る、愛を知るために。
感情を持たない一人の少女がいた。
彼女の名は、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。
戦火の中で、大切な人から告げられた言葉の意味を探している。
戦争が終わり、彼女が出会った仕事は誰かの想いを言葉にして届けること。
ーー戦争で生き延びた、たった一人の兄弟への手紙
ーー都会で働き始めた娘から故郷の両親への手紙
ーー飾らないありのままの恋心をつづった手紙
ーー去りゆく者から残される者へ最期の手紙
手紙に込められたいくつもの想いは、ヴァイオレットの心に愛を刻んでいく。
これは、感情を持たない一人の少女が愛を知るまでの物語。
キャスト
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:石川由依
クラウディア・ホッジンズ:子安武人
ギルベルト・ブーゲンビリア:浪川大輔
カトレア・ボードレール:遠藤 綾
ベネディクト・ブルー:内山昂輝
エリカ・ブラウン:茅原実里
アイリス・カナリー:戸松 遥
スタッフ
原作:「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」暁佳奈(KAエスマ文庫/京都アニメーション)
監督:石立太一
シリーズ構成:吉田玲子
キャラクターデザイン:高瀬亜貴子
シリーズ演出:藤田春香
世界観設定:鈴木貴昭
美術監督:渡邊美希子
色彩設計:米田侑加
撮影監督:船本孝平
3D監督:山本 倫
小物設定:高橋博行・太田 稔
編集:重村建吾
音響監督:鶴岡陽太
音楽プロデューサー:斎藤 滋
音楽:Evan Call
音楽制作:ランティス
OP主題歌:TRUE [ Sincerely ]
ED主題歌:茅原実里 [ みちしるべ ]
アニメーション制作:京都アニメーション
製作:ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
PV
主題歌OP
主題歌ED
各話あらすじと感想
第1話
あらすじ
感情を持たない一人の少女がいた。
少女は戦うための「道具」として生きていた。
名はヴァイオレット。時は流れ戦争は終わり、新たな時代が始まろうとしていた。
戦地で傷ついたヴァイレットはベッドの上で目を覚ます。
白くなめらかな両腕は、砲弾を受け銀色に輝く義手に替わっていた。
彼女に残されたものは、戦場の記憶と上官〈ギルベルト・ブーゲンビリア少佐〉が
最後に告げた言葉だけ。
だが、その言葉の意味をヴァイオレットは理解できずにいた。そこへ、一人の男が現れる。元陸軍中佐のクラウディア・ホッジンズ。
ホッジンズはギルベルトに代わって彼女を迎えに来たと言う。
二人が向かうのは南部の港町・ライデンシャフトリヒの首都、ライデン。
活気あふれる人々、美しい港の風景、ライデンの街はヴァイオレットを迎え入れる。新しい街でヴァイオレットは「自動手記人形」に出会う。
それは、依頼主の気持ちを言葉に代えて手紙に綴る仕事。
時には依頼主が胸のうちに秘めた想いさえもすくい取る。ギルベルトがヴァイオレットに残した言葉―――「愛してる」
「自動手記人形」になればその意味がわかるかも知れない。――「愛してる」が知りたいのです。――
それは、感情を持たず戦うための「道具」として生きてきたヴァイオレットが、
初めて示した意志だった。
1話の感想
最初の導入からやられましたね。京都アニメーションの高クオリティーの作画と音楽で、まるで映画を見ているような感覚を覚えました。
もうこれは毎回ヘッドホンが欠かせないですね。
主人公のヴァイオレット・エヴァーガーデンは戦争で両腕をなくした少女。少佐への想いが強く、ホッジンズ中佐が迎えに来た時には何度も少佐のことを気にかけます。
子犬が飼い主を探しているような、小さく健気な様子が、不安で心配で少佐が大好きなのかなと感じました。
ヴァイオレットとホッジンズの会話を見ているとヴァイオレットは小さい頃から厳しい訓練を受け、『命令』ということが絶対で逆らえないものだと教え込まれているんだと感じましたね。
『これは命令だ』
とホッジンズ中佐が言えば、「自分の意思とは違っていても命令を優先」してしまいます。
ヴァイオレットが引き取られるというエヴァーガーデン家では、自分の義手を見せます。こういうのはあまり見られることを好まない人が多いはずだけど、ヴァイオレットは躊躇せずに見せましたね。
恥ずかしいとか、嫌だなっていう感情がかなり薄いんだなと
エヴァーガーデン家はちょっと問題があって、ホッジンズ中佐の郵便配達の会社で働くことに。
ここでベネディクトといいう少年が登場します。
ちょっとやる気なさそうですが、ヴァイオレットにしっかり仕事を教えて根は真面目な青年といった印象。
ベネディクトの説明が言葉足らずで、ヴァイオレットはそのままの言葉を受け止め夜まで仕事をしてしまいます。
夕食の場面ではホッジンズが箸を使っていましたね。
戦後のヨーロッパがモデルになっていると思っていたのですが、オリジナルの設定もかなり含まれているのかもしれません。
そして最後にはヴァイオレットが最も慕っていた少佐の最後の言葉が明らかに
生きるんだ、
ヴァイオレット、、
君は、生きて、、
自由になりなさい、、
心から、、、愛してる
その『愛している』という言葉の意味を理解出来ずにいたヴァイオレットは、手紙の代筆をいらした男性の手紙にも登場し、『愛してる』という意味を知るため、自動手記人形になりたいと言います。
手を失ったヴァイオレットは、ペンで文字を書くことは出来ませんが、タイプライターなら出来るといいます。
これまで、『命令』に従うことばかりをしていたヴァイオレットが、はじめて自分の意思を強く表しました。
ヴァイオレットがこれから自動手記人形として、どう成長していくのか楽しみですね。映画のような作画に音楽、劇場版を是非作って欲しいとですね。
第2話
あらすじ
エリカ・ブラウンには夢があった。
夢中で読んだ小説のように、人の心を動かす言葉で手紙を書くこと。
だけど、現実は……C.H郵便社に新人の「自動手記人形」〈ドール〉が加わった。
人形のように無表情な少女―――ヴァイオレット・エヴァーガーデン。
彼女が人の思いを手紙にする「自動手記人形」の仕事に向いているとは誰も、
もちろんエリカにも、思えなかった。相手の言葉をそのまま受け取り、思ったこと、感じたことを率直に表現するヴァイオレットには、
依頼人の「本当の気持ち」がわからない。
そのため依頼人はヴァイオレットの代筆した手紙に怒り、C.H郵便社には苦情が届く。それを隣で見ていたエリカは、どうして彼女がこの仕事を選んだのか不思議でならない。
ドールに向いていないのに、
必要とされていないのに、
――それは、自分も同じ。エリカはヴァイオレットに尋ねる。
「どうして、この仕事がいいのよ?」
ヴァイオレットは、まっすぐにエリカを見て答える。
「たとえ向いていなくても、私はこの仕事を続けたいのです」ヴァイオレットの強い眼差しは、雲間から差し込んだ光のように、
エリカに見失っていた夢を思い出させた。今は依頼人の「本当の気持ち」がわからなくても、これから一人ひとりの心と向き合えば、
ヴァイオレットにもきっと人の心に響く手紙が書けるはず。
そして、自分もいつか――。
2話の感想
ギルベルト少佐とヴァイオレット出会いから始まりました。
このシーンを見る限りでは少佐の一目惚れみたいですね。
そしてヴァイオレットは自動手記人形としての仕事を本格的に始めます。
タイプの練習をする時に、自分の義手を恥ずかしがらずに見せますが、周囲はそれに驚きを隠せない様子。
そして腕には仕掛けがあって、指の角度などを調整できるようです。
こんな時代にすごく便利な仕組みがあるんですね。
そして気になったのがこの2人、
カトレアさんはホッジンズと付き合っているのか気になりますが、それを見ているベネディクトが可愛かった(笑)
ヴァイオレットは少佐への手紙を書きます。
2話ではヴァイオレットが少佐に対しての言葉が無かったので、逆に心配でしたが、まぁ、そんな簡単に忘れるわけないですよね。
そしてヴァイオレットがはじめて自動手記人形として手紙を書くわけですが、やっぱり失敗、、、。
まだヴァイオレットには難しそうですね。
この雨のシーン。
「ほんとにTVアニメなのか!? 映画じゃないの!?」と思うほどキレイなシーンでした。
そしてエリカという少女。
彼女はヴァイオレットのことをよく理解している少女でした。ヴァイオレットが人の心を理解することが難しいこと、そしてこれから色々なことを学べていけば変わっていけることを信じているようでした。
そしてホッジンズは約束通り、ヴァイオレットが少佐から貰ったブローチをヴァイオレットに届けます。
この髪の作画も最高ですね。
全身だとこうなります。
キービジュアルなどでよくみた姿ですね。
そして、少佐がヴァイオレットに買ったブローチはホッジンズの給料1ヶ月分だという、、、
社長の給料1ヶ月分って、、、高いよ、、、
3話
あらすじ
良きドール〈自動手記人形〉は、相手が話している言葉から
伝えたい本当の心をすくい上げて「手紙」にする。
それは、自動手記人形にとって何よりも大切なこと。そして、何よりも難しいこと。自動手記人形の養成学校に通うルクリア・モールバラは、そこで軍人のように振る舞う
一風変わった少女、ヴァイオレット・エヴァーガーデンと出会った。銀色に輝く義手で打つヴァイオレットのタイピングは、速く、正確。
そして、学科の成績も優秀だった。
だが、彼女が代筆したルクリアの両親へ宛てたものは「手紙」と呼べるものではなかった。ヴァイオレットには、わからない。
大切な人の『愛してる』も、自分の気持ちさえも。「…心を伝えるって、難しいね」
そう呟いたルクリアにも、本当に気持ちを伝えたい人がいた。
それは戦争の帰還後に変わり果ててしまった兄のスペンサー・モールバラ。
元軍人のスペンサーは両親を敵国の攻撃から守れなかったことを悔やみ続けている。ルクリアがずっと伝えられずにいた、残されたたった一人の家族への本当の想い。
―――「生きていてくれるだけで嬉しいの…」ヴァイオレットはルクリアの想いを綴り、スペンサーに届ける。
それは、任務でも課題でもない。彼女が代筆した、短いけれど心のこもった「手紙」だった。ドールにとって一番大切なことを知ったヴァイオレットは、
自動手記人形としての一歩を歩みだした。
3話の感想
ヴァイオレットが自動手記人形の育成学校に通う話ですが、ルクリアという少女が今回の話のカギになります。
授業では、厳しい訓練を受けていたヴァイオレットの能力の高さが分かりますが、まだ人の心を知るのは難しそうに見えますね。
ベネディクトとカトレアという意外な組み合わせがここで見れます。
原因は分かりませんが、口喧嘩が可愛い。
カトレアはお姉さんに見えるのに、子供っぽい一面もあって可愛いですね。
そして学校ではヴァイオレットが手紙を代筆しますが、ここでもやっぱり報告書のような心のない手紙を書いてしまいます、、、。
先生に怒られて、下向きなしょんぼりしたヴァイオレットをルクリアは時計台の上の見晴らしが良い場所に連れて行きます。
ヴァイオレットは「心がない人形のよう」と言われていますが、ちょと下を向いたり、目を輝かせたりちょっとずつ感情が出てきているように見えます。
ルクリアの過去が明かされますが、重いですね、、、
戦争で両親を失い、帰って来た兄は責任を感じ別人のようになってしまったという、、、
ヴァイオレットはルクリアの過去を知り、ルクリアの兄への手紙を代筆します。
お兄ちゃん、生きてきてくれて嬉しいの
ありがとう
という短い文ですが、心が伝わる手紙になっていますね。
そしてこの手紙がきっかけとなり、ヴァイオレットが育成学校を卒業できることになります。
卒業のレベルが低いように見えますが、恐らく普段の授業が辛いものなのかもしれませんね。ヴァイオレットに関しては、もしかするとルクリアが先生に交渉をしてくれていたのかもしれません。
少しずつヴァイオレットの変化が見えるので、これからどう変わるのか気になりますね。
4話
あらすじ
長かった髪をばっさりと切り捨て、ハイヒールを履いて、お気に入りの衣装をまとえば、
気分はライデン一番の自動手記人形。
新人ドールのアイリス・カナリーは、働く女性に憧れていた。アイリスに見知らぬ人物から初めての指名が入る。
都会を離れたのどかな土地カザリへ向かうアイリスとヴァイオレット。
そこで待っていたのはアイリスの両親だった。
心配性の両親は都会で働く一人娘に会いたくて、偽名で依頼を出したのだ。両親はアイリスのために誕生日パーティを開き、花婿候補を集める。
その中には、アイリスがかつて想いを寄せていた彼の姿も。
ショックを受けたアイリスは、途中でパーティを飛び出してしまう。慣れないハイヒールを履いて背伸びをした理由。
生まれ育った故郷を離れた理由。
それは、実らなかった恋を忘れるため……
アイリスが告げた『愛してる』は、長年恋い焦がれた彼の心には届かなかった。『愛してる』という言葉の重さを知るヴァイオレット。
『愛してる』はとても勇気のいる言葉。少佐もあの時―――……心の整理がついたアイリスは、ヴァイオレットに代筆を依頼する。
自分が台無しにしてしまったパーティの招待客へ、お詫びの手紙を出したいと。
すると、それならば両親にも手紙を書いてはどうか、と言い添えるヴァイオレット。「手紙だと届けられるのです。素直に言えない心のうちも、届けられるのです」
不器用な娘から両親へ宛てた手紙には、面と向かっては言えないけれど、
本当に伝えたい気持ちがつづられていた。人の気持ちは繊細で複雑。時には相手を想うからこそ吐く嘘もある。
手紙だからこそ届けられる気持ちもある。ヴァイオレットは少しずつ人の気持ちを理解し始めていた。
4話感想
アイリスがはじめての指名をもらった!
と嬉しそうですね。
指名してくれたのは自分の故郷の人のようです。
女の子だけでランチにく時、ヴァイオレットはアイリスの裏の気持ちを言い当てます。ヴァイオレットが少しづつですが、人の気持が分かるようになっているのが分かりますね。
浮かれて階段で転び、腕を怪我してしまったアイリスはタイピングができなくなってしまい、タイピングをしてもらうためにヴァイオレットが同行することに。
ここで、アイリスが肘をついて窓に持たれますが、
か、可愛い、、、
村に着くと、アイリスはチヤホヤされるのではなく、完璧でそれこそ人形の様な挨拶をしたヴァイオレットが注目を浴びて嫉妬します。
しかも、指名は嘘で一人娘の結婚相手を見つけるための誕生日パーティーを開くという、、、
アイリスからすれば迷惑な話ですね。
しかし、誕生日パーティーという名目なのでアイリスも絶対に嫌とはいえず、開催されます。
アイリスの衣装、可愛しキレイですね。
エモンという青年が登場してから、アイリスが怒りパーティーは台無しに。
過去のアイリスが登場し、そこで「愛している」という言葉が登場します。
当然のようにヴァイオレットがその言葉に反応し、ここでアイリスに「少佐の言った『愛している』という言葉の意味を知るために自動手記人形の仕事をしている」と明かします。
そして、ヴァイオレットはアイリスへ両親へ手紙を書くことを提案。
ヴァイオレットが書いた手紙は、
お父さん、お母さん、パーティーを台無しにしてごめんなさい。
招待客の方たちには、私からお詫びの手紙を出します。
それから、私に仕事を依頼してくれてありがとう。
本当は、これがはじめての指名だったの。
だからすごく嬉しかった。
仕事は大変なこともあるけれど、自分で決めたことだから頑張ってみる。
小さい頃から心配ばかりかけてごめんね。
でも、もう少しだけ、私を見守っていてください。
これが、未来のライデン1の人気ドールから、大好きなお父さんとお母さんに送る、第1通目の手紙です。
最初の頃とは、全く予想できない手紙ですね。
そして、帰る時にアイリスに渡された花は”アイリス”という名前で、アイリスが生まれた時に満開だった花だそう。
ヴァイオレットも自分の名前を思い出しますが、まさか少佐が名前を決めていたんですね。
今回、アイリスがメインでしたが、アイリスの仕草の一つひとつが可愛らしく、頑張っていて、見栄を張っていたところから、素直になっていくところが良かったです。
アイリスは感情表現が直接的で、ヴァイオレットとは正反対ですね。怒ったり、泣いたり、喜んだり、、色々な表情が観れて、ヴァイオレットも将来はこんなふうに感情豊かになるといいですね。
とにかく、アイリス可愛いっす、、
第5話
あらすじ
季節は移り、空が高くなる頃。
ヴァイオレットは数々の手紙を代筆し、貴族の間で話題の自動手記人形になっていた。今回、ヴァイオレットが代筆するのは隣国へ嫁ぐ王女の恋文。
ドロッセル王国の王女とフリューゲル王国の王子が交わす恋文を国民に公開することで、
国を挙げて二人の結婚を祝う。
これは王国の伝統的な儀式であり、戦時中に敵対関係であった両国の和平を結ぶ「婚姻外交」
でもあった。ドロッセル王国の王女・シャルロッテは、14歳のあどけない少女。
異国へ嫁ぐことも、侍女のアルベルタと離れることも、不安でたまらない。
王女の恋文を代筆するのは、彼女と同じ年頃の自動手記人形、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。
ヴァイオレットは古今東西の書物から得た恋愛の知識で、見事な恋文をしたためる。
しかし、シャルロッテの表情は晴れない……。数年前。白椿の花壇でのこと。
一人で泣いていたシャルロッテに、フリューゲル王国の王子・ダミアンが声をかけた。
飾らない笑顔、ありのままの言葉でなぐさめてくれたダミアン。
その時、シャルロッテは王子に恋をした。
それなのに……。
王子から届く自動手記人形が代筆した恋文は、シャルロッテを不安にさせる。
美麗に飾られた恋文に、王子の心が見えない。王子と王女の恋文に国民がどれほど沸き立とうとも、国内が平和の気運に包まれようとも、
シャルロッテの涙は止まらない。同じ年頃の少女の恋心に触れたヴァイオレット。
「あなたの涙を止めて差し上げたい」
そう告げて、ある行動に出る。
それは、シャルロッテとダミアンに自らの手で恋文を書かせること。
ありのままの言葉、ありのままの筆致で綴られた恋文は、二人の心を近づける。そして、ダミアン王子から届いた最後の手紙には一言。
「今宵、月下の庭園で待つ」
その夜、二人は初めて出会った白椿の花壇で永遠の愛を誓った。結婚式の朝。
姫は、生まれる前から時間をともにした侍女・アルベルタに心からの感謝と別れを告げる。
シャルロッテの瞳に涙はなかった。同じ頃、ヴァイオレットの瞳にも清々しい秋の空が映っていた。
5話の感想
今回は姫様と王子の恋文のお仕事。
姫の恋文の代筆という大役をヴァイオレットが努めます。
シャルロッテ・エーベルフレイヤ・ドロッセルと名乗った少女はまだ若く見えますが、この少女が今回の話の主人公。
クッションに溢れたベッドで丸まっていた、ちっちゃくて可愛い少女ですね。
そして衝撃的な事実がサラッと判明します。
それは、ヴァイオレットが14歳だということ、、
この姿で14歳はちょっと若すぎませんかね。
というか、14歳の少女が戦争であれだけ戦えていたことに、ヴァイオレットのとんでもない才能に驚きしかありません、、、。
そしてヴァイオレットは相変わらず、情報分析で感情を理解しているようで、「年上の男性って何歳までありだと思う?」という質問に対して、変わった返答をしてしまいます。
初対面で「お前の将来のほうが心配だわ!」と言われてしまうヴァイオレットはさすがと言うかなんというか、、、
そしてヴァイオレットは重要な恋文を依頼されます。
ヴァイオレットが書いた手紙はこちら。
ダミアン・バルドゥール・フリューゲル様
私がそのお名前を言葉にするだけでも、こうして文字として表すだけでも、心が震えると言ったらあなたはどう思うのでしょうか。
私は、この花の都からあらゆることがらにあなたに結びつけて、ため息を漏らす毎日なのです。
例えば、それは夜空に浮かぶ月を見上げた時。
私は、欠けた月をひらりと舞い落ちる花弁のようだと思います。
そして次にこう考えるのです、あなたは同じものを見て、なにを思うのかしらと。
数ヶ月間、どれだけ頑張って仕事をこなしてきたのか、、、
ただ、スゴイとしか言葉が出ません。
王族は10歳になると、結婚できるとのこと。
10歳の誕生日のパーティーもお見合いのようなパーティーで、シャルロッテもうんざり。
パーティーを逃げ出し泣いていたところにダミアン王子が登場。
建前だけで、自分をよく見せる男性ばかりを見てきたシャルロッテは、ありのままで接してくれたダミアン王子に惚れます。
そんなありのままの王子の言葉でない手紙を送ってきたことにシャルロッテ姫は不満だったことを知り、ヴァイオレットは、
「良きドールとは言葉の中から、伝えたい本当のものをすくい上げるもの」
という、養成学校で教わったことを思い出し相手方のドールと話をつけ本人同士の手紙をするように進めます。
本人同士の恋文はもう見てられないほど恥ずかしい、14歳の少女が精一杯書く恋文らしい雰囲気も上手く表現されていました。
ヴァイオレットがちゃんと、シャルロッテ姫の手助けをしているのがいいですね。お仕事としてもそうですが、姫のためを思って行動している、気持ちを持って動いているように見えますね。
そして恋文は上手くいき、月夜にシャルロッテ姫はプロポーズされます。
月夜にバラを持ってプロポーズなんてロマンチック!
そしてシャルロッテ姫の婚礼衣装
14歳とは思えないほど、大人びて美しい女性になっていますね。
そしてダミアン王子のドールが最後にわかりますが、やっぱりカトレアでしたね。
最後に戦争の時の的の大佐(?)が登場しますが、なにしに来たんでしょう、、、。
前回の話から数ヶ月間と言う時間が経過していますが、ヴァイオレットの成長が凄かったですね。14歳でこれだけの仕事をこなすということにも驚きですが、戦争時のヴァイオレットの事も気になりました。
メインのシャルロッテ姫は可愛らしかったですね。14歳らしい、感情を隠さないところや、恋に初々しいところ、でも王族として芯が通っている感じが良かった!
最後の婚礼衣装の時には垢抜けた、大人びた雰囲気になっていて、より美しい女性になっていましたね。姫の付き人の女性との別れや、色々な思いが交わる話でなんど見てもいい神回でした。
6話
あらすじ
200年に一度の彗星にまみえるように、人と人の出会いも思いがけず訪れ、瞬く間に過ぎていく。
たった一度の出会いが人生を変えてしまうこともある。ユースティティアの山間部に建つ、シャヘル天文台。
写本課で働く少年、リオン・ステファノティスは人生のほとんどの時間をここで過ごしている。
まだ、恋は知らない。天文台の大図書館には、悠久の時を経た書物が数多く眠っている。
日々劣化する古書を記録し後世に残す写本課は、仕事の補佐として大陸中から自動手記人形を
集めた。タイプライターを片手に国を渡り歩く自動手記人形たち。
リオンは彼女たちを母と重ねて嫌厭していた。
家を出たまま戻らない文献収集家の父を探すため、幼い自分を置いて旅立った母。
リオンは母が自分よりも愛する男を選んだのだと思い、女にも恋にもコンプレックスを抱くように
なった。だが、リオンは出会ってしまう。
今まで出会ったこともないような美しい少女、ヴァイオレット・エヴァーガーデンに―――
その瞬間、リオンの鼓動は今までにない音を鳴らし始めた。リオンは幼い頃に親と別れ、この天文台へと預けられた。
ヴァイオレットもまた孤児で、親の顔も知らずに育ったという。
自分と似ているヴァイオレットを、ますます知りたいと思うリオン。200年に一度訪れる、アリー彗星の夜。
リオンはヴァイオレットを天体観測に誘い、自分のことを話し始める。
母親に置いていかれてから、ずっとここに籠もり続けていること。
残された者の寂しさ。それでも、母親を大切に思っている気持ち。それは、ヴァイオレットが自分でも気づいていなかったギルベルトへの感情と重なる。
「私は、あの方と離れて『寂しい』と感じていた」
ギルベルトを思うヴァイオレットの横顔を見て、リオンはヴァイオレットにとって彼が特別な存在
なのだと知る。彗星の夜が明け、ヴァイオレットが天文台を発つ日。
リオンは長年籠もり続けていた天文台を出て、尊敬していた父と同じ文献収集家として歩み出そうと決意する。
自分の足で大陸中を旅して、まだ知らない多くのことを学ぼうと。ヴァイオレットが生きている世界と、同じ空の下で。
6話感想
ヴァイオレットが天文台で貴重な資料の代筆をする仕事に行きます。
ちょっと鼻が赤くなったり、寒そうにしている仕草まで細かい、、、
代筆は2人一組で行われ、ヴァイオレットの相手は自動手記人形に対して偏見を持っていたリオンという少年。初対面でヴァイオレットの無駄のない美しい仕草に圧倒されますが、ちょっと意地を張りヴァイオレットを試します。
リオンの高速解読にもついていくヴァイオレット、、、リオンは引っ張っているつもりですが、長時間の労働には慣れているヴァイオレットに逆に引っ張られていたように見えますね。
終わった頃に疲れ切っているリオンに対し、平気にしているヴァイオレットが不思議で質問しますが、
代筆は移動に比べれば、さほど疲労することはありません。私達ドールは、いつでもどこでも、お客様のお望みであれば、駆けつけるのが仕事です。1年のほとんどは、旅行鞄手に、あらゆる交通手段で移動します。
自動手記人形の仕事ってかなり大変なんですね。てっきり、都市部で手紙の代筆や郵便業務をするのかと思っていましたが、出張ばかりなんだとは、、、。
ヴァイオレットが自分の仕事について、感情を話すのはこれが初めてのように思えます。
リオンはヴァイオレットを彗星を観に誘いますが、リオンの積極的な雰囲気にヴァイオレットは答えるしかないですよね(笑)
ヴァイオレットもさすがにそれを察していたようです。
そして彗星を見る夜
ヴァイオレットはリオンとの会話で「寂しい」ということを知ります。
やっとと言うか、なんというか、、、
リオンが「愛している」ということを教えようとしますが、ちょうどよく彗星が見頃に、、、
やっと寂しいということを理解しただけでなく、相手の気持ちを考えて行動したり、また違った表情を見せてくれました。
前回のラストの戦争時代の敵大佐は何だったんでしょう?
後々、あの時のストーリーをやってくれるんでしょうか、、、?
7話
あらすじ
『いつか、きっと見せてあげるね、お父さん』
そう言った娘は、もうここにはいない。湖畔にぽつりと立つ屋敷に、人気戯曲家のオスカー・ウェブスターは暮らしていた。
オスカーは戯曲の執筆を手伝ってくれる自動手記人形を呼び寄せる。
現れたのは、オスカーが名前すら悲しくて囁けない「あの子」と同じ髪色の少女、
ヴァイオレット・エヴァーガーデンだった。ヴァイオレットがやって来ても、オスカーは何かを紛らわすように酒を飲み続け、
仕事に向かおうとしない。
それには理由があった。オスカーには自分の命よりも大切な娘がいた。
お気に入りの日傘を差して湖畔を歩く「あの子」の名前はオリビア。
『わたしもこの湖を渡ってみたい。あの落ち葉の上なら、歩けるかなぁ』
そう言って、オスカーに微笑む。
だが、幼い彼女は病に冒され天国へと旅立った。
ただ一人、オスカーを残して。大切な人との別れがどれほどつらいことか。
ヴァイオレットはオスカーの深い悲しみに共感する。オスカーはオリビアに生前聞かせてやった物語を、
子ども向けの戯曲として完成させようとしていた。
物語の終盤、主人公は日傘を使って湖を渡り、父の待つ家に帰らなくてはならない。
その情景が浮かばず、行き詰まるオスカー。次の瞬間、オスカーの瞳にオリビアの日傘を持って湖に向かって跳躍するヴァイオレットが映る。
ブーツが水面の落ち葉に触れて、風の力でふわりと一瞬浮き上がる。その姿に亡くなったオリビアを重ねるオスカー。
「死なないで、ほしかったなぁ…」
オスカーにはオリビアが微笑みかけたように見えた。「君は死んだ娘の『いつかきっと』を叶えてくれた。
ありがとう。ヴァイオレット・エヴァーガーデン」
優しさに満ちた瞳で告げるオスカー。だが、ヴァイオレットの瞳の奥には悲しみが宿っていた――。
7話感想
徐々に人の心を分かるようになってきたヴァイオレット。
今回はとある男性の元へ代筆の仕事へ向かいます。
登場したのはお酒ばかり飲む男性。
男性とヴァイオレットは初対面のはずですが、シャルロッテ姫のように「あなたのほうが心配だわ」と言われることもなく、普通に会話ができていますね。
それとも、男性はもうそこまで察していて、ヴァイオレットに悪いから言わないのでしょうか?
「困ったお方ですね」
そういって部屋を片付けてしまったり、料理までしてしまう姿はメイドそのもの。
料理は初めてだというヴァイオレットですが、軍に居た頃は料理とかする機会が無かったのかな?
そして夜、ヴァイオレットが男性からお酒を取り上げるシーンですが、
髪を下ろしていて、雰囲気が違うからか可愛らしく見えます。
今回の一つの注目点、ヴァイオレットが色々な感情を分かるようになることです。
男性の作る物語の代筆をすることで、主人公と共感し様々な感情を理解ではなく「分かるように」なります。
男性が作る物語は、「オリーブ」という娘のために作った物語。
このオリーブちゃんがなんとも健気で可愛い。
そして、遂に物語の終盤に差し掛かります。
最終場面で悩んでいる男性のイメージを膨らませるために、ヴァイオレットに
「湖の上の落ち葉の上を歩いてきてくれ」と頼みます。
ヴァイオレットは冗談まではまだ分からないようで、そのまま実行します。
この場面の映像がめちゃくちゃキレイ。
さすが京都アニメーションと言うしかない映像の見せ方、作画のクオリティーの高さです。
次に流れる男性の回想が泣けます。
娘のオリーブが生まれた時から成長する姿、そしてもし今生きてい時の姿まで、、、
あと何千回だって、そう呼ばれたかった
死なないで欲しかったなぁ、
生きて、大きく、育って、
欲しかったなぁ、、、、、
親の子供への想いはどうしても泣けるものがあります。シャルロッテの時と似ていますが、これもちょっと違うパターンですよね。
そして終盤。
ホッジンズが1話でヴァイオレットに話したことを理解し苦しみます。
自分がやってきたことが「誰かのいつかやっと」をなくしていたことが分かります。
これはかなり辛く苦しいことですよね。
そしてさらに、追い打ちをかけるような出来事が起こります。
港に帰って来た頃、エバーガーデン家の奥さんが登場そして
良かったわ、あなたが立派になって。これで浮かばれるわ、亡くなったギルベルトも
と話してしまいます。
それを知ったヴァイオレットはホッジンズに問い詰め、納得できずに飛び出して言ってしまいます。もう二度と会えないことの辛さを分かるようになったばかりのヴァイオレットにとっては、かなり辛い出来事。
8話感想
あらすじ
(準備中)
感想
飛び出したヴァイオレットは少佐の兄の元へ行きます。
そこでもまた、ギルベルト少佐が死んでしまったことを知らされ
嘘です!
と強く反発。感情が無かったヴァイオレットしか知らなかった大佐は、驚くよりも怒りに近い感情を表します。
そして時間は遡り戦争中の回想に
ヴァイオレットと少佐の出会いから最後の決戦までが描かれていましたが、ヴァイオレットが強すぎる事と、昔から言葉を「知らない言葉」と認識しているほど頭が良いことに驚きました。
1話でヴァイオレットはベッドの上で手紙を書いていましたが、
「字の練習になるから」
と少佐に言われたことを思い出して書いていたのかもしれませんね。
特に注目してほしいのは戦闘シーンの音響。
ヘッドホンで聴くと
あれ、映画?
と思ってしまうほど、音がいい!
作画もすごいですが、音響も迫力があってより緊迫感が伝わってきました。
決戦の最後、少佐は作戦を成功させた直後に撃たれてしまいます。
背後に居た敵に少佐は気づいていたのかどうなのか気になるところです。もし気づいていて、わざと撃たれたとしたら、「私から離れてホッジンズの元で自由に暮らしてほしい」と思ったのかもしれません。
ヴァイオレットはもうほぼ完全に感情があると言って良いかもしれませんね。あれだけ強く反発したり、少佐の死を実感した時の表情は前のヴァイオレットでは考えられなかったはずです。
9話
あらすじ
インテンス奪還作戦中、ギルベルトは敵の銃弾を受け致命傷を負う。
動けなくなったギルベルトを連れて、逃げようとするヴァイオレット。
さらに敵の攻撃を受けヴァイオレットの両腕は、失われた。
ギルベルトが何度逃げろと告げようとも、ヴァイオレットはその場を離れようとしない。ギルベルトはヴァイオレットに微笑みかける。
「生きて、自由になりなさい。心から……愛してる」
だが、ヴァイオレットは言葉の意味が理解できず、悲痛に訴える。
「私……わかりません、少佐。「あい」ってなんですか……?」敗北を悟った敵軍は自らの総本部であるインテンスを砲撃。
崩壊する大聖堂の中に残された二人は、瓦礫の中へ消えていった―――。ヴァイオレットはギルベルトが無事だと信じていた。
しかし、真実は違った。
瓦礫の中からギルベルトが見つかることはなく、未帰還兵として処理され墓が建てられていた。
ホッジンズは、瓦礫のインテンスに立ち尽くすヴァイオレットを連れて、C.H郵便社へと帰る。
覚悟を決めて真実を告げたホッジンズは、
ヴァイオレットが自らの力で 過去を乗り越えるしかないと考えていた。このまま自動手記人形でいてもいいのか、生きていていいのか。
それから、しばらくヴァイオレットは部屋に籠り続けた。そこへローランドが手紙を届けにやって来る。
差出人はアイリスとエリカ。ヴァイオレットが初めてもらった手紙だった。
ヴァイオレットはローランドの仕事を手伝い、市内の家々に手紙を届ける。
配達をしながら、どの手紙にも誰かの大切な思いが詰まっていると感じる。ヴァイオレットが多くの人の命を奪ったという事実は決して消えない。
だが、その手が手紙を書き、多くの人を救ってきたという事実も決して消えることはない。ギルベルトがつけた「ヴァイオレット」という名。
その名にふさわしい人になるように、ヴァイオレットは再び歩き始めた。
9話の感想
もう最初に言ってしまいます。
超神回です!
少佐を探し、戦闘のあった場所へ行くヴァイオレット、雨が降ってもそこから離れないヴァイオレットの後ろ姿にはどうやっても言葉にできない悲しさが滲み出ていましたね。
ヴァイオレットを心配するカトレアはホッジンズがバイオレットに1話で言った「燃えている」という言葉について突き詰めます。
「過去にやったことは消せない」ホッジンズが言うと重いですね。ホッジンズも中佐で戦争をしていたわけですし、カトレアも軍に居たのかもしれません。
少佐の夢にうなされ、悩み、泣いているヴァイオレットの元に手紙が届きます。
差出人はエリカとアイリス。
もうこの時点で泣きそうになりました。
届けたくれた白ひげのおじいさんは、夜でも配達をしていることに気づき、ヴァイオレットは配達を手伝います。
そこでおじいさんが言った言葉が
どれ一つ取ったて、誰かの大切な思いだからな、
届かなくていい手紙なんてないんだ。
心に染みますね。
配達を終え、ヴァイオレットは自分宛ての初めての手紙を読みます。
ヴァイオレット、大丈夫。
会いに行こうと思ったけど、アイリスと相談して手紙を書くことにしました。ドールがドールに手紙を書くなんて変かもしれないけれど、でも伝えたかった、「心配してる」って、それからあなたのこと「待ってる」って。
今はとても仕事に戻る気持ちにはなれないかもしれないから、ゆっくり休んで。でも、何かあったら遠慮なく私達を呼んで。私もアイリスもあなたが戻ってくるのを信じてる。
それから、今日スペンサーさんって人が、あなたに代筆を頼みたいって来たわよ。妹さんに感謝とお詫びの手紙を書きたいんですって。あなたに書いてほしいそうよ。どうしてもあなたじゃなきゃダメなんだって。
こんな手紙をもらったら誰でも心が癒され、泣いちゃいますよ。
手紙に動かされ、ヴァイオレットはスペンサーさんの元へ代筆に行きます。
ルクリアの兄に繋がるなんて、、、なんという演出。
そしてここからがスゴイ。
新聞にシャルロッテ姫の姿が写ります。ヴァイオレットが代筆をしてきた人たちが手紙によって幸せに暮らしている映像が流れます。
そして最後、ヴァイオレットはホッジンズにこう言います。
社長のおっしゃるっ通り、私は沢山のやけどをしていました。
いいのでしょうか、
私は自動式人形でいていいのでしょうか
生きて、
生きていていいのでしょうか
してきたことは消せない
でも、、、
でも、君が自動式人形としてやってきたことも消えないんだよ
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
ヴァイオレット自信が、してきたこと(戦争)の本当の意味を知り、悩み辛い思いを乗り越えていく姿、ストーリーは涙無しには見れませんでした。
10話
あらすじ
マグノリア家の屋敷につながる白樺の一本道を、大きなお人形が日傘を差して歩いて来た。
冬の初め、屋敷にやって来た自動手記人形、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。マグノリア家の一人娘・アンは、好奇心旺盛でお母さんが大好きな女の子。
けれど、最近は気分が晴れない。
母の体調が芳しくない上に、訪ねて来る客が後を絶たない。
一緒におままごとをすることも、本を読むことも、虫を捕まえることもできない。
手紙を書くために母が招いたという「お人形」も、きっと私から母を奪う存在に違いない。それから、母はヴァイオレットと二人きりでアンに内緒の手紙を書き始めた。
母に近づけないアンの心には、ますます不安が募る。アンは、誰に宛てたものかもわからない手紙を書くより、少しでも自分と一緒にいて欲しいと願う。
それが叶わないのなら、「せめて手紙を書いている側でお母さんの手を握らせて欲しい」
だって、もう母に残された時間がないことを知っているから……。それすらも許されず、胸が張り裂けそうになるアン。
わがままを言って、母を悲しませたいわけではないのに、涙が止まらない。
「手紙なんて届かなくていい」と泣きじゃくるアンに、ヴァイオレットは優しく告げる。
「届かなくていい手紙なんて、ないのですよ」
そう言って、ヴァイオレットはアンをそっと抱きしめた。ヴァイオレットが屋敷を去る日。アンはヴァイオレットのあたたかな頬に小さなキスをした。
その時、ヴァイオレットが「お人形」ではなかったと知るアン。
ヴァイオレットは、愛らしいアンに優しく微笑みかけた。ヴァイオレットがアンに内緒で代筆した手紙。
それは、50年間にわたってアンの誕生日に届く、母からの手紙だった。
将来、母が亡き後もアンは手紙によって、母の愛情を受けて育つ。遠く離れたところにいる、母に見守られながら。
10話の感想
今回のお話はアンという少女が主人公。
母の代筆のために来たヴァイオレットを「大きなお人形さん」と勘違いしてしまいます。そして、勘違いしているアンの一つひとつの反応が可愛い
しゃべった!
飲んだ紅茶どうなるの!?
という女の子らしい、
母は病気のようで、先は長くなさそうで、アンも母と一緒に居たがって、「お客さんは嫌い」と言います。
そんなアンがヴァイオレットと遊ぶことに
もちろん遊んだことなどないヴァイオレットは、アンから遊びを教わることになります。
そうしていくうちに、アンはヴァイオレットに懐いていくようになります。
手紙を書いて数日
アンはヴァイオレットにリボンを結んでほしいと頼みます。
本当はヴァイオレットではなく、母親に結んで欲しかった気持ちを察し、ヴァイオレットはアンの元へ
本当はヴァイオレットにリボンを付けてほしいんじゃないの
本当はお母さんにしてほしいの
一緒にご本読むのも、なぞなぞも、おままごとも、ムシは、お母さん苦手だけど
お母さんと私の時間を取らないでヴァイオレット
じゃ手紙を書いている時、私もそばにいていいって言って、近くにいたいの、そばにいて手をぎゅって握るだけよ!
お願い!
これほど素直に、お母さんを思う女の子の姿をみているだけで涙が、、、
そして、アンは我慢できずお母さんの元へ
小さな体では我慢しきれず、真正面からぶつかる姿
誰でも泣いてしまう場面でもヴァイオレットは泣かずにいます。
というか、我慢している?
「私は泣いてはいけない」
そう思っているようにも見えます。
そして手紙を書き終え、ヴァイオレットが帰ります。
その時、やっとアンはヴァイオレットが人形でないことを知ります。
というか、よくここまで勘違いできたなと思います。
そして場面は変わり、アンとお母さんの思い出、そしてお母さんはやはり亡くなってしまったよう。
アンの8歳の誕生日。
亡くなったお母さんから手紙が届きます。
ここでようやくあの手紙はアン自身に向けられた書かれたものだということを理解します。
8歳、10歳、18歳、20歳、、、
何歳になっても母からの手紙が届く、
ヴァイオレットが7日間で書いた手紙の数は50通!?
1日で7通も書くのは相当大変なはず、、、
代筆先では泣かなかったヴァイオレットですが、カトレア達の元に戻ってきて泣き出してしまいます。
無表情で感情がなかったヴァイオレットが、泣いていることに驚きを隠せません。
11話
あらすじ
(準備中)
11話感想
ホッジンズが各地に出した広告を見た元敵国兵が代筆の依頼を送ってきたようです。
戦争は終わったはずなのに、戦争を継続したい過激派が争い、内戦状態になっている地域からでした。
世の中には戦争なしでは生きていけない人種もいるのね
というカトレアの言葉のとおり、どの時代になっても戦争はなくならないものなのかもしれません。
それを盗み聞きしていたヴァイオレットが勝手に受けてしまいます。
「誰にでも伝えたい思いはある」
それをこれまでの自動手記人形の仕事を通じて学んだヴァイオレットには、元軍人の自分なら大丈夫と迷いはなかったのでしょう。
ヴァイオレットは依頼主に一番近い郵便社へ行きます。
その郵便社で
自分を届けてほしい
と依頼。
行こうとしている場所は戦場で、近づくことができないといわれますが、軍時代の知識を活かし、空から向かうことを提案します。
ヴァイオレットが向かう途中、依頼主の小隊は敵の襲撃を受け、依頼主は重症を負います。
依頼主のエイダンが敵に囲まれた直後、ヴァイオレットが空から登場。
戦争が終わって、かなりの時間が経過しているはずですが、降下する姿は軍人そのもの。
地上に降りてからは、一瞬で敵兵士を制圧してしまいます。
「ライデンシャフトリヒの少女兵」
敵兵士からも知られているなんて、ヴァイオレットは超有名人だったんですね。
ヴァイオレットは怪我の手当てをしますが、エイダンはそれを拒否。手紙の代筆を依頼します。
タイプライターも紙も持ってきていないようでしたが、「どうやって手紙を書くのかな?」と思っていたら、指の動きで言葉を覚えるという技を披露。
自動手記人形なら誰でもできる技なのかわかりませんが、ヴァイオレットなら簡単にできてしまいそうですよね。
手紙は両親と恋人のマリアに宛てたもの。
父さん、母さん
俺のこと今まで育ててくれてありがとう。
これが最後の手紙になるかも、
もし二人がまた生まれ変わって、夫婦になるなら、また俺を生んでほしい、お願いだよ。
こんな風に終わるはずじゃなかったんだ、もっと幸せになったその姿を二人に見せるはずだったんだよ。
だから、父さんと母さん祈って、また俺を息子にしよ。
お願いだよ。
マリア、
元気にしてるかい
覚えているかな、俺に告白してくれた時のこと。
俺は、すごく、すごく、すごくうれしくて
マリア、マリア。
帰りたい、君のところに
死にたくないよ、帰りたい、君のところに
待ってて
どちらも心のこもった泣ける手紙です。ヴァイオレットはおそらく、ほとんどこのままを手紙にしたんじゃないかなと思います。
体が冷たくなり、ヴァイオレットが見守るなかエイダンを静かに息を引き取ります。このシーンのヴァイオレットがエイダンの手を握る仕草にはもう、、、
そして手紙を届けにいくヴァイオレット。
両親は息子の死を知り、号泣、、、
マリアも信じられない様子で泣き崩れます。
その姿に涙を我慢できなさそうと感じたヴァイオレットは帰ろうとします。
そこに
ありがとう
息子を帰してくれてありがとう
救えたかもしれない命を守れなかったヴァイオレットは、恨まれるかもしれないと思っていたようですが、逆に「ありがとう」と感謝されます。
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